定冠詞「the」、不定冠詞「a」、「an」の3種類の冠詞

「冠詞」は、英語において名詞の前に置かれる語で、名詞が指す対象の範囲や特定性を示します。英語には、定冠詞「the」、不定冠詞「a」、「an」の3種類の冠詞があり、日本語には冠詞が存在しないため、理解しづらい文法事項のひとつです。

それらの違いを見ていきましょう!

① I like a book. 〈不定冠詞〉 → 私は本が好きだ。

→ 話題になっている本に対して好意を持っていることを示しています。

 

② I like the book. 〈定冠詞〉 → 私はその本が好きだ。

→ 既に話題に上がっている特定の本を指します。

 

③ I like books. 〈複数形〉 → 私は本が好きだ。

→ 一般的に本が好きであることを示しています。

 

④ I like the books. 〈the 複数〉 → 私はその本たちが好きだ。

→ 話題に上がっている特定の本のグループを指します。

 

⑤ I like that book. 〈that〉 → 私はあの本が好きだ。

→ 特定の本を指しています。

 

⑥ I like his book. 〈所有格〉 → 私は彼の本が好きだ。

→ ある人が所有している本を指しています。

 

 それぞれについて、さらに詳しく見ていきましょう。

① I like a book. 〈不定冠詞〉 「a」は不定冠詞であり、話題が初めて導入される未特定の名詞を指します。この例では、「I like a book.」と言うことで、話し手がある特定の本ではなく、新たに話題になっている本に対して好意を持っていることを示します。

 

② I like the book. 〈定冠詞〉 「the」は定冠詞であり、既に話題に上がっている名詞を指します。この例では、「I like the book.」と言うことで、話し手が以前に話題になった特定の本を指しており、それに対する好意を示しています。

 

③ I like books. 〈複数形〉 複数形を使用することで、話し手が本全般に興味を持っており、特定の本ではなく、一般的な意味で本が好きであることを示しています。

 

④ I like the books. 〈the 複数〉 定冠詞「the」が複数形の名詞と共に使われることで、特定のグループを指します。この例では、「I like the books.」と言うことで、話し手が特定の本のグループやコレクションに対して好意を持っていることを示しています。

 

⑤ I like that book. 〈that〉 「that」は指示代名詞であり、特定の名詞を指し示す際に使用されます。この例では、「I like that book.」と言うことで、話し手が特定の本(おそらく視界に入っているか、以前に話題になったもの)に対して好意を持っていることを示しています。

 

⑦ I like his book. 〈所有格〉 所有格は、名詞が他の名詞と関係していることを示す際に使用されます。この例では、「I like his book.」と言うことで、話し手が誰かが所有する特定の本に対して好意を持っていることを示しています。

 

※「彼が書いた本(彼が著者である本)」を指す場合は、「I like the book he wrote.」と表現できます。ここで、「he wrote」が「彼が書いた」という意味を持ち、「the book」がその本を指します。

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